スペインへの移住を考える際、住居・ビザ・仕事などと並んで重要なのが「お金」に関する準備です。
税金の仕組みや現地銀行口座の開設、日本との送金方法を理解していないと、予期せぬコストやトラブルに繋がることもあります。
この記事では、移住者が直面しやすい「お金」に関する基礎知識を一通りご紹介し、それぞれのテーマに特化した解説記事にもリンクを用意しています。
スペインで安心して生活を始めるためのファーストステップとして、ぜひ最後までご覧ください。
- スペイン銀行口座の開設ガイド
- スペインの税制|非居住者税・二重課税・確定申告の基本
- スペイン居住者の確定申告|Declaración de la Renta の基礎知識と申請方法
- スペイン非居住者向け Modelo 210(モデル210)の記入例|記入項目と注意点
スペインの税制|居住者税・非居住者税・二重課税・確定申告の基本
スペインの所得税は、まずその人が「居住者(residente fiscal)」か「非居住者(no residente)」かで課税方法が変わります。
居住者とみなされる条件
以下のいずれかに該当する場合、スペインの税務上の居住者と判断されます。
- 1年間に183日以上スペインに滞在している
- 主たる経済的利益(仕事・収入・資産など)がスペインにある
- 配偶者や未成年の子どもがスペインに居住している(扶養の中心)
居住者=全世界所得に課税されるため、海外からの収入(日本の給与・副業収入・家賃収入など)も対象になります。
非居住者とは?
183日未満の滞在で、かつ経済的な拠点がスペインにない場合、「非居住者」として扱われます。
非居住者の場合は、スペイン国内で発生した所得(例:スペイン国内不動産の家賃収入など)のみに課税され、税率は通常 24%前後(国籍によって異なる) の固定税率が適用されます。
二重課税防止条約(日本との関係)
スペインと日本は二重課税防止条約を結んでおり、同じ所得に対して両国で課税されるのを回避できます。
例えば、
- 日本で源泉徴収された収入をスペインで再度申告する場合、外国税額控除制度を使って、日本で払った税額分を差し引くことが可能です。
ただし、控除の適用には適切な申告書類や証明書の提出が必要で、現地の会計士と相談しながら進めるのが安全です。
詳しくはこちらをご覧ください。
銀行口座の開設方法|NIE取得後の手続きとおすすめ銀行
スペインで家を借りたり、生活費を管理したり、送金を受け取るためにも現地の銀行口座はほぼ必須です。
一方で、外国人が口座を開設するにはNIE(外国人識別番号)が必要で、銀行ごとに条件も異なります。
解説予定のポイント
- NIEがないと開設できない?代替手段はある?
- 非居住者でも開ける「Non-resident Account」って何?
- 銀行口座開設に必要な書類一覧
- Santander, CaixaBank, Sabadellなど主要銀行の違い
- 口座維持手数料ってどれくらいかかる?
- 銀行口座を開設するには通常、NIE(外国人識別番号)が必要
- 書類:パスポート、住所証明、NIE証明書など
- スペイン語でのやりとりに備えて、必要な表現を事前にメモしておくのが安心
- オンライン銀行(N26、Revolut)も人気の選択肢
詳しくはこちらをご覧ください。
海外送金の方法
日本の口座からスペインへ、またはスペインから日本へお金を送る際、手数料と為替レートの差で損をすることも。
現在は、Wise(旧TransferWise)やRevolut、N26などのフィンテック系サービスを活用する人が増えています。
解説予定のポイント
- 日本→スペイン送金で一番安い方法は?
- WiseとRevolutの違いと使い分け方
- スペインの銀行同士の口座間送金(SEPA送金)は無料?
- 国際送金時の注意点と税制上の扱い
- スペインから日本へ送金する際の限度額・審査
- 日本の銀行からスペインへ送金するにはSWIFTコードが必要
- 手数料・為替レートで差が出やすいため、Wise・Revolut・PayPalなどを活用
- スペインの銀行側でも着金手数料がかかる場合あり
- 定期送金や生活費仕送りには、コストを抑える工夫が重要
▶ 他のスペイン🇪🇸の情報はこちらから