イギリスってどんな国?
イギリス(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)は、イングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4つの構成国から成る立憲君主制国家です。ヨーロッパ北西部に位置し、EU離脱(Brexit)後も高い国際的影響力を持つ国として知られています。
通貨はポンド(GBP)で、ユーロ圏には属していません。公用語は英語ですが、スコットランドやウェールズでは地域言語も併用されています。
項目 | 詳細 |
---|---|
首都 | ロンドン |
通貨 | 英ポンド(£ / GBP) |
人口 | 約6,700万人 |
公用語 | 英語(+ウェールズ語・スコットランド・ゲール語など地域言語) |
主要都市(人口) | ロンドン(約890万人)、バーミンガム(約110万人)、マンチェスター(約55万人) |
代表的な大学 | オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、ロンドン大学(UCL・LSEなど) |
生活の質評価 | 7.0 / 10 |
治安指数 | 40 / 100(比較的安全) |
補足情報
- 通貨について:イギリスではユーロではなくポンド(£)が使われており、他国からの移住者は為替や口座の違いに注意が必要です。
- 英語圏という安心感:日常生活や仕事でも英語が使えるため、日本人にとって言語の壁が比較的低い移住先といえます。
- 多文化都市ロンドン:人口の3人に1人が外国にルーツを持つと言われ、国際的な環境が整っています。
主な都市と特徴(イギリス)
ロンドン
イギリスの首都であり、政治・経済・文化の中心地です。
日本人コミュニティの有無
日本人の在住者数が最も多く、日本人学校や補習校、日本食スーパー、日本食レストランも多数あります。文化イベントも定期的に開催されており、情報ネットワークも充実。
生活費の目安
イギリス国内で最も生活費が高い都市。特に家賃の高さが際立っており、中心部ではワンルームでも£1,800以上が一般的。
気候情報
温帯海洋性気候で、年間を通じて雨が多く、冬は湿潤で寒さが続きます。雪は少ないものの、どんよりした曇り空が多いのが特徴。
マンチェスター
音楽とサッカーで有名な北部の大都市で、近年スタートアップも活発。
日本人コミュニティの有無
ロンドンに比べると小規模ですが、日本人留学生や研究者も多く、大学を中心とした交流があります。日本食レストランも点在。
生活費の目安
ロンドンより大幅に安く、中心部でも£1,200〜£1,500程度の1LDKが見つかります。生活費全体も抑えめ。
気候情報
年間を通じて雨が多く、冬は寒く湿度が高い。夏は短く涼しい日が多いため、日本のような蒸し暑さはあまりありません。
バーミンガム
イギリス第2の都市で、産業都市から多文化都市へと変貌中。
日本人コミュニティの有無
日系企業の駐在員が一定数おり、日本人補習校も開設されています。アジア食材店や日本食レストランもあり。
生活費の目安
比較的バランスの取れた生活費で、中心部の1LDKで£1,100〜£1,400程度。物価はロンドンより明らかに低い。
気候情報
内陸に位置し、冬は冷え込みやすい一方で、夏はやや温暖。年間を通して湿度が高めで天気は変わりやすい。
エディンバラ(スコットランド)
歴史ある街並みと教育水準の高さで知られるスコットランドの首都。
日本人コミュニティの有無
大学関係者や研究者などを中心に一定数の在住者がいます。日本文化イベントも開催されており、日本食材店も複数あり。
生活費の目安
中心部では£1,200〜£1,600ほどの賃貸相場。観光都市であるため、一部エリアでは家賃が高めになることも。
気候情報
冷涼な海洋性気候で、夏でも気温は控えめ。冬は寒く、風が強い日も多いですが、積雪は少なめ。
ブライトン
海辺のリゾート都市で、ロンドン通勤圏としても人気。
日本人コミュニティの有無
語学留学先としても人気で、若い日本人滞在者が多め。規模は小さいながらも日本食文化は根付いており、カフェやレストランも複数。
生活費の目安
観光地・人気居住地のため、家賃は高め。中心部で£1,400〜£1,800程度。物価もロンドンと近い水準。
気候情報
海洋性気候で比較的温暖だが、海風が強い日も。冬もロンドンよりやや穏やかな傾向にあります。
リーズ
日本人コミュニティの有無
大学に日本人学生・研究者が在籍しており、留学目的での日本人滞在が一定数あります。日本食レストランやアジア食品店もあり。
生活費の目安
1LDKが£900〜£1,200程度と、ロンドンや南部に比べて家賃が低め。物価も全体的にリーズナブル。
気候情報
海からの距離があるため冬は冷え込みますが、年間を通じて降雨量は平均的。夏は涼しく過ごしやすい。
各都市の生活コスト、気候、日本人の有無は、長期滞在や移住における都市選びの大切な判断材料となります。ご自身の目的やライフスタイル(就職・教育・家族帯同・留学など)に応じて、最適な都市を選ぶことをおすすめします。
イギリス(ロンドン)の気候
ロンドンは典型的な海洋性気候(温帯湿潤気候)に属しており、年間を通じて気温の変化が穏やかで、雨の日が多いのが特徴です。夏は日本に比べて涼しく、冬は氷点下になることは少ないものの、湿度と曇り空の多さに慣れる必要があります。
日本と比べると四季のコントラストは控えめで、季節の移り変わりは緩やか。気候への順応には個人差があるため、体質やライフスタイルに合うかどうかを事前にチェックしておきましょう。
ロンドンの気候区分と特徴
気候区分 | 主な地域 | 特徴 |
---|---|---|
海洋性気候 | ロンドン全域 | 年間を通して温和で湿潤。極端な暑さ・寒さは少ないが、曇り・雨が多い。日照時間が短め。 |
ロンドンは他の欧州都市に比べると極端な気候ではないものの、気分的な「グレーな空」の多さが日本人にとって意外なストレスになることもあります。
季節ごとの特徴(ロンドン)
春(3〜5月)
- 徐々に気温が上がり、桜や水仙が咲く美しい季節。
- ただし雨や曇りの日も多く、気温の上下が激しいため防寒着が必要。
夏(6〜8月)
- 平均最高気温は22〜26℃前後で、日本のような蒸し暑さはなく過ごしやすい。
- 6月〜7月は日没が21時頃と非常に遅く、外出が楽しい季節。
- ただし最近は熱波(heatwave)で30℃超えの日も増加傾向。
秋(9〜11月)
- 徐々に日が短くなり、10月以降は一気に気温が下がる。
- 紅葉も美しく、観光にも人気のシーズン。
- 雨の日が多く、レインコートや傘は常備必須。
冬(12〜2月)
- 平均最低気温は0〜4℃前後。氷点下になることはあるが、積雪は稀。
- 曇りや霧の多い日が続き、日照時間が最も短くなる時期(最短で朝8時半〜夕方4時)。
- 冬季うつ(SAD)対策に光療法やビタミンD摂取を行う人も。
ロンドンの気候データ(年間平均)
項目 | データ |
---|---|
年間平均気温 | 約11.5℃ |
夏の最高気温 | 22〜26℃(稀に30℃超え) |
冬の最低気温 | 0〜4℃ |
年間降雨日数 | 約110〜130日 |
雨の多い月 | 10〜1月(11月が最多傾向) |
晴天日数(年平均) | 約60〜70日(部分的な晴れ含めると150日) |
各都市の気候比較(年間平均)
都市名 | 年間平均気温 | 冬の最低気温 | 夏の最高気温 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ロンドン | 約11.5℃ | 0〜4℃ | 22〜26℃ | 湿潤で曇りが多い |
マンチェスター | 約10.5℃ | -1〜3℃ | 20〜24℃ | 雨が多くやや寒冷 |
エディンバラ | 約9.5℃ | -1〜2℃ | 18〜22℃ | 風が強く冬は寒い |
ブライトン | 約11.5℃ | 2〜6℃ | 22〜26℃ | 海風が強いが温暖 |
リーズ | 約10℃ | -2〜2℃ | 20〜24℃ | 朝晩冷えやすい |
気候から見るロンドン生活のヒント
- 乾燥より湿度対策が必要:肌寒くても湿気があるため、日本の秋冬とは少し違う服装が必要。
- 晴れ間を活かす生活スタイルが大事:日照時間が短くなりがちな冬は、朝の光を浴びる習慣を。
- 雨対策グッズは必須アイテム:晴雨兼用の折りたたみ傘、防水シューズ、撥水コートは重宝します。
まとめ
ロンドンは極端な気温が少ないため、日本人にとっては比較的馴染みやすい気候とも言えます。一方で、「曇りの日の多さ」「日照時間の短さ」には注意が必要です。
移住を検討する際には、季節ごとの気候・気温だけでなく、湿度・降雨・光の量なども確認して、自分のライフスタイルと合うかどうかを判断すると安心です。
住環境
イギリスの住宅は、日本と比べて「一戸建て(House)」が多く、都市部ではフラット(日本でいう集合住宅)やシェアハウスも一般的です。特にロンドンをはじめとする都市部では、築年数が古くても内装が美しくリノベーションされた物件が多く存在しています。
短期〜中期滞在者向けには、家具付き(Furnished)物件が主流で、ベッドやソファ、冷蔵庫などが完備された状態で入居できます。
家賃相場の目安(1ベッドルーム・市内中心部)
都市名 | 家賃(月)目安 |
---|---|
ロンドン | £1,600〜£3,200 |
マンチェスター | £1,000〜£1,500 |
バーミンガム | £950〜£1,400 |
ブライトン | £1,300〜£1,900 |
エディンバラ | £1,200〜£1,600 |
リーズ | £900〜£1,300 |
家賃には「光熱費(ガス・電気・水道)」「インターネット」「カウンシル・タックス(住民税)」が含まれていないことが多く、月あたり£200〜£300の追加費用がかかるケースが一般的です。
イギリスの住宅事情の特徴
- 一戸建てが多く郊外型:特に家族世帯では、郊外のセミデタッチ(2軒連なった住宅)やテラスハウスが主流
- 築年数の古い物件が多い:築100年以上の建物も多く、外観は歴史的でも中身はモダンに改装されていることも
- シェア文化が定着:若年層や単身者の多くは、リビングやキッチンを共有する「フラットシェア」が一般的
- 家具付き/なしが選べる:”Furnished”(家具付き)/”Unfurnished”(家具なし)を選択できるが、短期滞在者には家具付きが便利
契約時の注意点
- 契約期間:一般的には6〜12ヶ月の「Assured Shorthold Tenancy(AST)」契約
- 初期費用:家賃1ヶ月分のデポジット(敷金)+初月家賃が基本。追加で「Holding deposit(予約金)」が必要な場合も
- 共益費・光熱費の明記:契約前に**「bills included(光熱費込み)」か「excluded(別途)」か**を必ず確認
- カウンシル・タックス:自治体によって異なり、賃貸物件ごとに年間£1,200〜£2,000程度発生することも
ワンポイントアドバイス
- ロンドン中心部では「賃貸競争」が激しく、内覧後すぐの決断が求められることも
- 騒音・寒さ・湿気対策として、二重窓(Double glazing)や断熱設備の有無もチェックポイント
- 不動産仲介業者を通す際は、「Rightmove」や「Zoopla」などの公式ポータル経由で信頼性を確認するのが安心
家具付きかつ共益費込みの物件を選ぶことで、最初の生活の立ち上げがスムーズになります。
イギリスの住宅制度は日本と異なる点が多いため、契約書の内容をしっかり読み込むことがトラブル防止の鍵です。
物価と生活費の目安(イギリス)
イギリスでの生活費は、住む都市・ライフスタイル・家族構成によって大きく異なります。ロンドンなどの大都市では物価・家賃ともに高めですが、地方都市や学生都市では比較的抑えた生活も可能です。
全体としては、日本と同等〜やや高めの水準とされ、特に家賃・外食・光熱費がコストの大きな割合を占めます。
「ロンドン中心部では月£2,000以上かかるケースもあるが、地方都市なら£1,300〜£1,800程度で生活可能」と言われています。
月額生活費の目安(単身者の場合)
項目 | 月額目安 | 備考 |
---|---|---|
家賃(1LDK相当・中心部) | £1,400〜£3,200 | ロンドン中心部は特に高く、ルームシェアなら£700前後まで抑えられる |
光熱費(水道・電気・ガス) | £150〜£250 | 冬の暖房費が高く、電気代は時間帯料金あり。ガスボイラー使用が多い |
インターネット・携帯 | £30〜£60 | 家庭用Wi-Fi+SIMカードの合計。ThreeやGiffgaffなど格安キャリアも充実 |
食費(自炊中心) | £200〜£350 | スーパーの自社ブランドや冷凍食品を活用すれば節約可能 |
外食 | £12〜£25/回 | カジュアルなランチ£10台、ディナーは£20〜。チップ文化あり(10〜12.5%) |
交通費(公共交通) | £60〜£160 | ロンドンはゾーン制で高額。月定期(Oyster/Travelcard)や学生割引あり |
雑費・日用品 | £50〜£100 | ドラッグストア(Boots, Superdrug)や£1ショップでコスト削減可能 |
合計で£1,700〜£2,900/月が都市部単身者の一般的な生活費の目安です。
節約Tips
- スーパーの使い分け
TescoやASDAのプライベートブランド(Value・Essentials)はコスパ◎。LidlやAldiは激安スーパーとして人気。 - ルームシェアを活用
家賃・光熱費を半額以下に抑えられる。SpareRoomでの募集多数。若者や留学生にも定番。 - 格安SIMの活用
GiffgaffやSmartyなら月£10〜のプランあり。データ容量が多い上に解約も柔軟。 - 定期券や学割の活用
OysterカードやRailcardを活用すれば、公共交通や長距離移動の費用を大幅カット可能。
まとめ
イギリスでは、家賃と光熱費の高さが生活費全体を押し上げる要因ですが、住む地域や生活スタイルによって大きく調整が可能です。
特に、自炊中心の生活・ルームシェア・格安SIMや学生割引の活用を取り入れれば、月£1,500〜でも比較的快適な生活が実現できます。
イギリスの治安と生活の安心感
イギリスは、欧州の中でも比較的治安が安定しており、日常生活において命の危険を感じるような場面はほとんどありません。一方で、スリや自転車盗難などの軽犯罪は都市部で頻発しているため、日常的な注意が必要です。
ロンドン・マンチェスター・バーミンガムなど大都市を中心に、外国人に対する対応力も進んでおり、日本人が比較的安心して暮らせる国といえます。
治安の特徴と注意点
ポイント | 概要 |
---|---|
暴力犯罪の少なさ | 銃犯罪はほぼ皆無。致死性の高い事件は極めて稀。 |
軽犯罪(スリ・盗難・詐欺) | ロンドン中心部の観光地や公共交通機関ではスリ・置き引き・スマホひったくりが多発。 |
夜間の一人歩き | 基本的に可能だが、人気の少ない公園や裏通りは避けるのが無難。 |
身の回りの防犯対策 | バッグは前持ち、スマホを手に出しっぱなしにしない。特にアジア人観光客は狙われやすいとの報告あり。 |
「治安がいい=油断してもいい」ではなく、現地のリスクを理解し、予防行動を取ることが安心につながります。
医療体制と緊急時の安心
イギリスは世界的に見ても医療レベルが高く、NHS(国民保健サービス)を通じて在住者は無料で基本医療を受けることが可能です。ただし、待ち時間が長い・予約が取りづらいといった課題もあり、民間医療保険を併用する人も多くいます。
医療の安心ポイント
- 公的医療(NHS):長期滞在ビザでのIHS支払いにより、原則無料で診療可能
→ 一般診療・入院・出産・救急が対象。処方薬は定額(例:£9.90) - 私立医療機関:英語対応が前提。BUPAやAXAなどの保険で迅速な診療可
- 日本語対応クリニック(ロンドン):ロンドン市内に複数あり
→ 日本人医師または日本語通訳付きの対応。旅行保険のキャッシュレス適用可能な場合も - 緊急番号:999または112(警察・救急・消防に直通)。英語対応は標準。
日本人コミュニティの存在
同じ言語と文化を共有する「日本人コミュニティ」は、慣れない海外生活における強力な支えになります。イギリスでは特にロンドンに在住者が集中しており、教育・医療・生活面での情報交換が活発です。
主な拠点とサポート環境
都市名 | 日本人コミュニティ | 日本人学校・補習校 | 医療・食材環境 |
---|---|---|---|
ロンドン | Japan Centre主催イベント、日本人会・LINEグループ多数 | 日本人学校(全日制)・補習授業校あり | 日本食材店・日本語対応医療機関・通訳サービスあり |
マンチェスター | 留学生中心のネットワーク | 補習授業校あり | アジア系スーパーや日本食レストランが複数 |
エディンバラ | 日本人研究者・学生が多く、SNS上の交流活発 | 補習校あり | 食材入手はやや限られるがAmazon利用可 |
ロンドンには「Japan Centre」「ロンドン日本人学校」「日英協会」など、教育・文化・生活を支える拠点が多く、日本人移住者には心強い環境です。
生活の安心を高めるコツ
- 日本人コミュニティ(Facebook・LINE)に参加:「イギリス在住日本人」などのグループで現地情報を得られる
- 海外保険やNHS登録を忘れずに:ビザ保有者は必ずGP登録を行い、民間保険との併用も検討
- エリア選びに慎重になる:駅近・治安の良いゾーン(例:ロンドンのZone2〜3)を選ぶと安心感が高い
- 文化理解とマナー順守:公共の場での声の大きさ、列への配慮など、英国の生活スタイルに合わせることでトラブル回避につながる
イギリス生活は「安心+多様性」が魅力
イギリスは、厳しい警戒をしなくても比較的安心して生活できる国です。日本語で相談できる相手がいる/医療体制が整っている/治安が致命的に悪くないという点で、初めての移住でも落ち着いてスタートできる環境が整っています。
「最低限の防犯意識 × 日本人コミュニティとのつながり」
それがイギリス移住の“安心レベル”を大きく引き上げてくれます。
イギリス人の国民性と文化
イギリスで暮らすうえで欠かせないのが、現地の人々との関わり方です。イギリス人の価値観や文化を理解することで、移住後のコミュニケーションや生活が格段にスムーズになります。
丁寧で控えめ、でもユーモアを大切にする
イギリス人は礼儀正しく、控えめで相手に配慮する文化を持っています。
一方で、皮肉やブラックユーモアを好む傾向があり、慣れてくるとそのユニークな表現力に魅力を感じることも。
- 初対面では握手が基本。ハグは親しい間柄でのみ。
- 会話では「Please」「Sorry」「Thank you」を頻繁に使うのがマナー。
- 雑談(small talk)を重視し、天気や交通の話題が定番。
- ジョークや皮肉が混じることがあるが、悪意ではなく「距離を縮める表現」として受け取られる。
遠慮がちな日本人でも、礼儀や控えめな態度は好まれやすく、最初の印象は良くなることが多いです。
時間厳守とプライベート重視の文化
イギリスでは、「時間を守ることが信用の第一歩」とされており、予定や約束には基本的に時間どおりに動きます。
ライフスタイル | 特徴 |
---|---|
食事時間 | 昼食:12〜13時頃、夕食:18〜20時が一般的(日本より早め) |
ショッピング事情 | 大型スーパーは週7日営業。ただし日曜は短縮営業(最大18時閉店) |
プライバシー感覚 | 家庭や個人の話に踏み込みすぎるのはNG。必要以上に詮索しないのがマナー |
ビジネスや友人関係でも、「時間に正確・約束を守る」ことが信頼構築の基本となります。
家族とパートナーシップを大切にする
イギリスでは家族とのつながりは強いものの、日本のような“世代を超えた同居文化”は一般的ではありません。
代わりに、パートナー(恋人・配偶者)との生活や、ペットとの暮らしを大切にする文化が根づいています。
- 子どもが成人すると基本的には独立する(親元に住み続けるのは少数派)
- 共働き家庭が一般的で、育児・家事はパートナーと分担する傾向
- ペット(特に犬)は家族同然。動物への配慮が文化的にも重要
フラットで控えめな対人関係
イギリス社会では、形式的な上下関係は薄く、名前やニックネームでフレンドリーに呼び合う文化があります。
- 上司や先生でも「Mr.」よりファーストネームで呼ぶことが一般的
- 自分の意見を持ちつつも、相手を立てる「間接的な表現」が好まれる
- 過度な自己主張は敬遠されがち。バランスの取れた主張が大切
「主張しすぎず、黙りすぎず」がイギリスでの好ましい会話スタイル。「遠慮」と「控えめさ」はむしろ強みになることも。
オフタイムを何より大切にする
イギリス人は「ワークライフバランス」を非常に重視し、仕事よりも“余暇の質”を重んじる考え方が広く浸透しています。
- 金曜の夜はパブで過ごす「パブカルチャー」が根強い
- 音楽・映画・ガーデニング・スポーツ観戦(特にフットボール)など多趣味
- 長期休暇は家族やパートナーと過ごすのが一般的
「人生を楽しむ=休むことが必要」という意識が強く、有給消化や早退にも理解がある社会です。
まとめ:イギリス人と良い関係を築くために
理解すべき価値観 | コミュニケーションのヒント |
---|---|
礼儀と控えめさ | 「Thank you」「Sorry」を積極的に使おう |
時間を守る文化 | 約束や予定には数分前に到着が◎ |
プライベート重視 | 詮索せず、距離を尊重する姿勢が信頼に |
オフタイムの尊重 | 雑談・趣味・余暇の話題で関係性が深まる |
ユーモアと皮肉文化 | 相手の笑いに付き合いつつも、無理に同調しなくてOK |
イギリス人との距離を縮めるには、「丁寧さ・時間感覚・ユーモア」の3点を意識するのがカギ。
少しずつ現地の習慣に慣れながら、自分らしいスタイルで信頼関係を築いていきましょう。
イギリス移住を考えるなら知っておきたいポイント(まとめ)
- ビザ制度の選択肢:就労ビザ(Skilled Worker)、起業ビザ(Innovator Founder)、グローバル人材向けビザ(Global Talent)など、多様な選択肢があり、目的に応じたビザ選定が重要です。
- 言語:英語力は生活・仕事・行政手続きのすべてにおいて必須。イギリス英語特有の表現やアクセントにも慣れが必要です。
- 国際的な環境:ロンドンを中心に多国籍な社会が広がっており、外国人が暮らしやすい環境が整っています。
- 生活費:家賃を中心に生活コストは高め。特にロンドンでは月£2,000以上かかるケースもあります。地方都市ではやや抑えられる傾向にあります。
- 医療制度:NHS(国民保健サービス)により、長期滞在者は公的医療を原則無料で受けられます。民間保険との併用も検討が必要です。
- 教育環境:インターナショナルスクール、日本人学校(ロンドン)などがあり、子育て世帯にも対応可能。公立校の質は地域差あり。
- 治安:重犯罪は稀で治安は比較的安定していますが、都市部ではスリやひったくりに注意が必要です。
- 労働環境:定時退社・長期休暇の取得が一般的で、ワークライフバランスを重視する文化が根付いています。
- 文化の違い:時間厳守、パブ文化、丁寧な言葉づかい、日曜営業の制限など、日本と異なる日常習慣に慣れることが必要です。
- 永住・市民権の可能性:合法的な滞在が5年を超えると永住権(ILR)の申請資格が得られ、その後市民権取得も視野に入ります。
まとめ|イギリスは「国際性と安定性が共存する移住先」
イギリスは、教育・医療・制度面での整備が進んでおり、「国際的なキャリア形成」や「家族での安定した生活」を希望する人に適した移住先です。
特にロンドンは、多様性・アクセスの良さ・就労機会の面でヨーロッパでも随一の選択肢と言えるでしょう。
・英語での生活が前提
・都市による生活コストの違い
・ビザ・滞在資格の制度理解がカギ
を押さえたうえで、自分に合ったプランニングを立てることが大切です。
▶︎イギリスの情報はこちらから